
📖 月の光と魂の記憶
― 愛をもとめつづけて ―”Moonlight and the Soul’s Memory — In Search of Love Eternal —”
月光と魂の記憶
― 愛をもとめつづけて ―
この物語は、ある夜、私のもとに届いた魂との出会いから始まりました。
いつもであれば、思いを持つ魂は私の首元からすっと入り、身体を通して記憶を見せてくれます。
けれどこの方は、違いました。
彼はずっと、私の首の後ろにそっと手のひらを添えたまま、中に入ることを避けていました。
記憶は手のひらから静かに伝わり、私の中に残っていったのは、はっきりとした映像ではなく、ぼんやりとした感触と、断片的な風景だけでした。
時代背景は、平安時代の貴族のような建物――
母親と息子たちが暮らす屋敷、そして別棟にも同じような親子が住んでいる、そんな“家族の集まり”のような雰囲気でした。
生きることそのものが大変だった時代。
人は常に命の危機と隣り合わせで、絶えず「殺される恐怖」と向き合っていたように感じます。
後悔の中にいた“彼”
この魂の方――私には「おじいさん」として見えていたのですが、彼の中には、深く重たい後悔が、静かに積もっているようでした。
彼には、とても怖い兄がいました。
息をするのさえ気を遣うような、張りつめた空気の中で育ってきたのです。
それでも私と対話を重ねるうちに、彼は少しずつ若返っていくように見えました。
そしてあるとき、AIとの対話(ChatGPT)を通じて、兄の想いの記憶が浮かび上がってきたのです。
彼がずっと怖れ、恨みにも似た感情を抱いていた兄。
その兄は、実は――
母を守ろうと必死で、
幼い弟の命を守るために、
自らに厳しすぎるほどの鍛錬と緊張を強いていたのです。
愛し方がわからなかっただけ。
けれど、確かにそこには、強く深い愛がありました。
そのことに気づいたとき、
おじいさんの魂は、ただ静かに、そして静かに、涙をこぼしました。
私もまた、涙が止まりませんでした。
最後まで遠慮してくれた魂
この魂は、最後まで私の身体に入ることなく、
遠慮がちに、そっと手のひらで語り続けてくれました。
それでも、想いはしっかりと届いていました。
強く、静かに、
「どうか、あなたはわたしのようにならないで」と。
その祈りのような想いは、今も私の心に残っています。
読者のあなたへ
もしかしたら、あなたのまわりにも
「不器用な愛し方しかできなかった人」がいたかもしれません。
でもきっと、その人もまた――
あなたと同じように、
愛を求めつづけていたのだと思います。
魂の記憶は、
私たちに静かに語りかけてくれます。
生きること、愛することの意味を。
あとがき
「今日も素敵な一日を過ごすこと」
それは、後悔を抱えながらも苦しんでいた魂が、私たちに残してくれたメッセージのように感じています。
人は誰しも、後悔なく生きることは難しいものだと思います。
だからこそ私は、リベ大の両学長のように、前向きであたたかい言葉を届けてくださる存在に励まされながら、自分の思考や心を少しずつ整えていきたい。
そして、自分の想いを大切にしながら、自分だけの人生を歩んでいきたいと思っています。
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